『麻切り包丁』寄贈頂きました
栃木県鹿沼市の鈴木様から、実家の納屋で保管してあった『麻切り包丁』を3本、協会に寄贈頂きました。
寄贈頂いた麻切り包丁は、これから精麻生産を学び、麻農家として独り立ちする方に、授与していきたいと考えております。
鈴木様の家はかつて精麻の生産を営んでおり、鈴木様からは、子供の頃の思い出を聞かせて頂きました。
天日に干してある麻の茎を、雨が降ってきたら片づけるのが麻農家の子供の役割だったこと・・・
麻垢(おあか)を洗って繊維を取り出し、紙の原料として買ってもらうことが、小遣いになったこと・・・
麻剥ぎの時にでる短い苧殻が、ほうき草をゆでる時の燃料になったこと、その火の番が子供の仕事だったこと・・・
などなど、貴重なお話を聞かせて頂きました。子供が作業を手伝っている風景がありありと浮かぶ、生き生きとしたお話を聞かせて頂き、
遺産、文化財としてでなく、生きた伝統、文化として、精麻生産を守っていく思いを強くしました。
鈴木様、本当にありがとうございました。
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